栄養素 - 脂質

EPA成分情報と副作用

監修者 ダイケンバイオメディカル 公開日:2024-12-10 最終更新日:2025-05-15

栄養素 - 脂質

EPA成分情報と副作用

監修者ダイケンバイオメディカル 公開日:2024-12-10 最終更新日:2025-05-15

EPAとは

脂肪酸の種類

EPAはエイコサペンタエン酸(Eicosapentaenoic acid)の略称では、DHAと同様に、青魚(サバ、サンマ、アジなど)に多く含まれるオメガ3脂肪酸に属し、体内では合成できないため、食事から摂取する必要があります。

EPAは、血液のめぐりや免疫機能をサポートし、体と心の健康を保つために重要です。

ただし、EPAは酸化しやすく、熱にも弱いという特徴を持つため加熱調理には不向きです

 

EPAの働き

EPAは体内で生理活性物質を生成し、新陳代謝を促進することで生理機能を調整します。

具体的には、血液をサラサラにし血管の健康を保つ抗血栓作用があり(1)、炎症抑制、抗酸化作用、免疫調整、アレルギー疾患、脂質異常症への良い影響も示されています。

これらにより、特に心血管疾患の予防や生活習慣病の改善に効果的であることが多くの研究で確認されています。

日本では、EPAは健康食品だけでなく、特定保健用食品や機能性表示食品にも利用されており、日常的な摂取が推奨されています。
 


 

EPAの1日摂取量

EPAが多い青魚

日本の厚生労働省では、EPAの摂取量を明確に定めていませんが、オメガ3脂肪酸の摂取量を参考にできます。成人男性は1日2.2~2.3g、女性は1.7~2.0gのオメガ3脂肪酸の摂取が推奨されています。

魚をよく食べている方は、EPAだけでなくDHAも摂取しているため、EPAを単独で1日2g摂取することは過剰摂取になる可能性があるため、注意が必要です。

また、EPAの吸収率を高めるためには、食事のタイミングに合わせて摂取することが効果的です。

オメガ3脂肪酸の1日の摂取目安量

成人男性:2.2~2.3 g / 日
成人女性:1.7~2.0 g / 日
 

EPAの摂取方法

EPAを効率よく摂取するには、青魚が最適です。

例えば、サバやサンマ、イワシなどの魚は、EPAが豊富であり、これらを食事に取り入れることで、日常的にEPAを摂取できます。

また、鮮度が良い旬の魚を選ぶことが、より多くのEPAを摂取するためのポイントです。しかし、EPAは熱に弱いため、調理方法には注意が必要です。焼く、煮る、蒸すなどの方法で調理する際は、過度な加熱を避けることが重要です。

  

 

子どもや妊娠中の摂取

EPAやDHAは、脳や神経の発達に必要な栄養素で、胎児・幼児期の脳機能の維持にも必要です。

胎児の発育に影響のないオメガ3系脂肪酸の摂取量は、1.48g/日とされています。

一方で、妊娠していない18~49歳の女性の平均摂取量は1.48g/日上回っており、多くの女性が必要量を十分に摂取できていると考えられます。(4)

ただし、妊娠中の女性は、青魚から摂取できる栄養素だけでなく、水銀のリスクにも注意が必要です。

水銀は大型の魚に多く含まれ、摂りすぎるとお腹の中の赤ちゃんの発育に影響を与える可能性があります。

大きい魚を食べる場合は週1回程度にコントロールしたり、水銀量が少ない魚を選んだりするのがおすすめです。

 

注意が必要な魚の例

・マカジキ

・インドマグロ

・キンメダイ

特に注意が必要でない魚の例

・サケ

・アジ

・サバ

・イワシ

・サンマ

・ブリ

・カツオ

 

妊娠中や子どもの成長においては、バランスの取れた食事の中で必要量を意識的に摂ることが重要です。



 

まとめ

 

EPAは、心血管の健康を保つために重要な栄養素です。青魚から効率的に摂取できるため、日常的に食事に取り入れることが推奨されます。健康をサポートするために、バランスの取れた食事を心がけましょう。