栄養素 - ビタミン

ビタミンCを摂りすぎるとどうなる?効果と摂取量を徹底解説

監修者 ダイケンバイオメディカル 公開日:2025-05-08 最終更新日:2025-05-08

栄養素 - ビタミン

ビタミンCを摂りすぎるとどうなる?効果と摂取量を徹底解説

監修者ダイケンバイオメディカル 公開日:2025-05-08 最終更新日:2025-05-08

ビタミンCは、私たちの健康を維持するために欠かせない重要な栄養素の一つです。ビタミンCには風邪などを予防する効果や美肌効果があると知られており、多くの方が日常的に摂取しています。

一方で、ビタミンCを摂りすぎると体にどのような影響があるのか疑問に思っている方も少なくありません。この記事では、ビタミンCの推奨摂取量、過剰摂取のリスクなどについてくわしく解説しています。

摂取すべきビタミンCの適正量

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書によると、ビタミンCの1日あたりの推奨摂取量は、男女ともに15歳以上で100mgとされています

妊娠中の方は推奨摂取量に加えて10mg、授乳中の方は45mg程度を追加で摂取することが推奨されています。

 

ビタミンCの食事摂取推奨量(mg/日)

年齢

男性

女性

1~2歳

35mg/日

35mg/日

3~5歳

40mg/日

40mg/日

6~7歳

50mg/日

50mg/日

8~9歳

60mg/日

60mg/日

10~11歳

70mg/日

70mg/日

12~14歳

90mg/日

90mg/日

15歳以上

100mg/日

100mg/日

妊娠中(付加量)

-

+10mg/日

授乳中(付加量)

-

+45mg/日


 

ビタミンCの摂取方法

ビタミンCは、食事から摂取した場合も、サプリメントから摂取した場合も、体内での利用率に差はないとされています。

効率的にビタミンCを摂取するには、食事やサプリメントを上手に活用することがおすすめです。ここでは、一般的なビタミンCの摂取方法をご紹介します。(2)(3)(4)

 

食品からの摂取

ビタミンCを豊富に含む食品には、以下のような食品があります。

  • 柑橘類:オレンジ、グレープフルーツ、レモン

  • 野菜:赤ピーマン、緑ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、トマト、さつまいも、パセリ、カリフラワー

  • 果物:キウイ、イチゴ、メロン、柿

ビタミンCを効率的に摂取するには、果物や野菜からの摂取が理想的ですが、食品に含まれるビタミンCは長期保存や調理によって減少することがあるため、注意が必要です。

サプリメントなどを組み合わせることもおすすめします。
 

サプリメントの使用

食品から十分な量のビタミンCを摂取することが難しい場合や、日々忙しく手軽にビタミンCを摂取したいという場合には、サプリメントを活用するのがおすすめです。

サプリメントは、ビタミンCのみを含むものもあれば、そのほかの栄養素を含むものもあります。ご自身の生活スタイルに合ったサプリメントを選択してみてください。
 

 

ビタミンCの過剰摂取について

ビタミンCは水溶性ビタミンで、摂り過ぎた分は尿中に排出されるため、一般的に通常の食品から摂取する分には健康被害を起こすことはないと報告されています。

ここでは、ビタミンCの過剰摂取が続いた場合に考えられる体への影響についてご説明します

  • 下痢

  • 吐き気

  • 腹痛

  • 胃けいれん

このほか、腎臓の機能が低下している人では、尿路結石(腎結石)ができやすくなる可能性が指摘されています。

また、ビタミンCは鉄の吸収を助ける効果があることから、ビタミンCの高摂取が過剰な鉄吸収を起こすのではないかという理論的な懸念はありますが、健康の人では心配する必要はないと考えられています。(1)(4)(6)(8)

 

健康な人がビタミンCを過剰に摂取しても、すべてが吸収されるわけではなく、尿中に排出される量が増加するため、ビタミンCは広い摂取範囲で安全と考えられています。そのため、厚生労働省ではビタミンCの上限量は設定されていません。

ただし、たくさん摂取したからといって効果が高まるわけではありませんので、なるべく適正量を摂取するように心がけましょう。(4)

 

ビタミンCの過剰摂取を防ぐ方法

一般的に、通常の食品からビタミンCを摂取する分には、健康被害を起こすことはないと報告されています。日々の食事からビタミンCをバランスよく摂取することで、過剰摂取のリスクを減らすことができます。

野菜や果物に含まれるビタミンCは長期保存や調理法によって減少することがあるため、適切な調理・保存によりビタミンCの損失をおさえることが重要です。

ビタミンCの損失をおさえる調理法としては、短時間の加熱や蒸し料理がおすすめです。

サプリメントを使用する場合は、過剰摂取にを防ぐため、製品に記載のある摂取量を確認し、適正量を守ることが重要です。また、高濃度のビタミンCを含む製品を使用する際は、1日の摂取量を複数回に分けて摂ることで、体への負担を軽減できる可能性があります。

日常的に服用している薬などがある場合は、予期せぬ健康被害を防ぐため、必ずサプリメントを使用する前に医師や薬剤師に伝えるようにしてください。

体調の変化があった場合は、すぐに医療機関に相談するようにしましょう。(4)

 

まとめ

ビタミンCは、免疫力向上や抗酸化作用などの効果が期待でき、健康維持に欠かせない重要な栄養素のひとつです。

ほとんどの場合は過剰摂取によって健康に悪影響がでることはないと報告されていますが、考えられる悪影響としては下痢や腹痛、吐き気があるため、適切な摂取量を守るようにしましょう。

腎機能が低下している方は、尿結石(腎結石)ができやすくなる可能性があるため、注意するようにしてください。バランスの良い食事を心がけながら、必要に応じてサプリメントを活用し、健康的な生活を維持しましょう。

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