子供が勉強している時、すぐに集中力が切れてしまうことに悩んだことはありませんか?
実は、子供の集中力は、日々の食事と深く関わっています。
この記事では、子供の集中力をサポートする食べ物について詳しくご紹介します。
「何を食べさせれば良いか分からない」と悩む保護者の方も、毎日の食事やおやつのメニュー選びにすぐ役立つヒントが見つかるかもしれません。
気になる方はぜひ、続きを読んでみてください。
子供の集中力を高める!毎日の食事で摂りたい栄養素
子供の脳をしっかり育て、集中力を高めるには、さまざまな栄養素が欠かせません。
ここでは、その中でも特に重要な3つの栄養素に絞って、わかりやすく解説します。
1.炭水化物(ブドウ糖)
ごはんやパンなどに含まれる炭水化物が分解されて作られるブドウ糖は、脳の主なエネルギー源です。
子供の脳は、日々活発に働いているため、ブドウ糖を安定して供給することが非常に重要です。
しかし、炭水化物が不足したり、食事の間隔が空きすぎたりすると、脳に届くブドウ糖が足りなくなってしまいます。
その結果、集中力が続かない様子が見られることがあるのです。
これは、性格や気持ちの問題ではなく、脳がエネルギー不足を起こしているサインと考えることができます。
大切なのは、ブドウ糖を甘いお菓子で補うことではありません。
ごはん、パン、めん類、いも類などの食事としての炭水化物は、体の中でゆっくり分解され、脳に安定したブドウ糖を届けてくれます。
毎日の食事で、これらの炭水化物を上手に取り入れていきましょう。(1)(2)
2.n─3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)
n-3系脂肪酸(DHA、EPA)は、サバやサンマ、いわしなどの青魚に多く含まれる脂質で、脳の発達に関わる栄養素として知られています。
脳の神経細胞の膜にはDHAが多く含まれており、情報をスムーズにやり取りするための土台を支えています。
n-3系脂肪酸の摂取と子供の注意力や認知機能との関係を調べた一部の研究では、集中力や注意力に関する指標が良くなったという報告がある一方で、すべての研究で同じ結果が出ているわけではありません。
そのため、n-3系脂肪酸は「摂れば集中力が必ず上がる成分」というより、脳が発達し、集中しやすい状態を支える栄養素のひとつと考えるのが適切です。
子供の集中力は、さまざまな要素が重なって育まれます。
n-3系脂肪酸も、その大切な要素のひとつとして、日々の食事に無理なく取り入れていきましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、n-3 系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の目安量を以下の通り設定しています。(1)(2)(3)
表1. n─3 系脂肪酸の食事摂取基準(目安量 g/日)
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年齢 |
男性 |
女性 |
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1~2歳 |
0.7 |
0.7 |
|
3~5歳 |
1.2 |
1.0 |
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6~7歳 |
1.4 |
1.2 |
|
8~9歳 |
1.5 |
1.4 |
|
10~11歳 |
1.7 |
1.7 |
|
12~14歳 |
2.2 |
1.7 |
|
15~17歳 |
2.2 |
1.7 |
※ 厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」参照
3.鉄
鉄は、赤血球を作る材料として知られていますが、実は脳がしっかり働くために酸素供給を行う大切な栄養素でもあります。
鉄の補給が子供の知能、注意力、集中力、記憶力にどのような影響を与えるかを調べた研究の結果によると、鉄の補給は、子供の注意力、集中力の指標や記憶、知能テストの点数に対して、良い影響があることが示されました。
特に、もともと鉄欠乏や貧血のある子供では、認知機能が改善する傾向がみられたという報告もあります。
鉄は、赤肉や赤身の魚、レバーやあさり、青菜や卵などに豊富に含まれています。
鉄が不足しないように、これらの食品を日々の食事に取り入れてみましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、鉄の推奨量を以下の通り設定しています。(1)(2)(4)
表2. 鉄の食事摂取基準(推奨量mg/日)
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年齢 |
男性 |
女性 |
|
|
- |
- |
月経なし |
月経あり |
|
1~2歳 |
4.0 |
4.0 |
- |
|
3~5歳 |
5.0 |
5.0 |
- |
|
6~7歳 |
6.0 |
6.0 |
- |
|
8~9歳 |
7.5 |
8.0 |
- |
|
10~11歳 |
9.5 |
9.0 |
12.5 |
|
12~14歳 |
9.0 |
8.0 |
12.5 |
|
15~17歳 |
9.0 |
6.5 |
11.0 |
※ 厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」参照
子供の集中力が続く!1日の食事のポイント
子供の集中力をしっかりサポートするには、朝食・昼食・夕食・おやつまで、さまざまな食材をバランスよく取り入れることが大切です。
ここでは、平日の食事やおやつで意識したいポイントを、朝・昼・夕・おやつごとにわかりやすく解説します。
1. 朝食のポイント
朝食には、寝ている間に下がった体温を上げ、脳と体を目覚めさせる大切な役割があります。
朝食を抜いてしまうと、脳も体も十分にエネルギーが行き渡らず、朝から集中力が続きにくくなってしまいます。
特に、朝食でしっかり摂りたい栄養素のひとつが炭水化物です。
ごはんやパンに含まれる炭水化物は、体の中で脳のエネルギー源であるブドウ糖に変わり、朝から頭をしっかり働かせる助けになります。
忙しい朝でもできるだけ朝食の時間を確保するようにしましょう。(1)(2)
朝食の献立例
-
ごはん
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焼き鮭
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卵焼き
-
みそ汁
▶主食と主菜を組み合わせ、午前中の活動量が多い日にも対応できます。
2. 昼食のポイント
学校給食は、成長期の子供に必要な栄養素がバランス良く摂れるように工夫されています。
給食をしっかり食べることで、午後の授業に向けて体と脳に必要なエネルギーを補うことができます。
そのため、できるだけ給食を残さず食べることは、集中力を支える大切な習慣のひとつです。
休日や長期休みに自宅で昼食を用意する際は、学校給食の献立をヒントにするのもおすすめです。
主食、主菜、副菜が揃った給食の考え方を取り入れることで、無理なくバランスの良い食事を準備することができます。
昼食の献立例
-
ごはん
-
鶏の照り焼き
-
みそ汁
-
牛乳
▶ 午後に向けてエネルギーとたんぱく質をしっかり補える組み合わせです。
3.夕食のポイント
夕食は、1日の中で不足しやすい栄養素を補い、体と脳を整える大切な食事です。
活動量の多い成長期の子供にとって、夕食は心身の回復と翌日に向けた準備の役割を担っています。
成長期に意識したい栄養素のひとつである鉄は、赤身の魚や肉、貝類、卵、青菜などに豊富に含まれています。
夕食では、これらの食品を取り入れ、主食と主菜を中心に、汁物などを組み合わせることで、無理なく栄養バランスを整えることが可能です。(2)
夕食の献立例
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ごはん
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野菜炒め
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あさりの味噌汁
-
果物
▶ エネルギー、たんぱく質、鉄がしっかり摂れ、成長期におすすめの組み合わせです。
夕方の集中力を高めるためには、おやつも重要!
昼食を食べてから夕食までの時間が長いと、お腹が空いて集中力が下がってしまうことがあります。
夕方にしっかり集中してほしい場合は、夕食に影響が出ない程度の軽いおやつを取り入れると良いでしょう。
子供は一度にたくさん食べられないため、3食だけでは必要な栄養素が十分に摂れないこともあります。
おやつは、甘いお菓子やジュースではなく、不足しやすい栄養素を補えるものを選ぶことがポイントです。
おやつの献立例
-
小さめのおにぎり
-
麦茶
▶ 午後の活動前後に、安定したエネルギー補給ができます。
まとめ
子供の集中力は、毎日の食事の積み重ねによって支えられています。
特に成長期は、体と脳が大きく育つ時期のため、偏りのない食事を心がけ、さまざまな食材を取り入れることが大切です。
今回ご紹介した栄養素は、集中力を高めるための特別なものではなく、脳がしっかり働くための土台となるものです。
まずは、日々の食事に少しずつ取り入れてみましょう。