成分ガイド

エラスチンの成分情報

監修者 ダイケンバイオメディカル 公開日:2024-11-11 最終更新日:2025-06-09

成分ガイド

エラスチンの成分情報

監修者ダイケンバイオメディカル 公開日:2024-11-11 最終更新日:2025-06-09

エラスチンは肌、血管や肺など弾力性のある組織に含まれているたんぱく質の1種で、肌ツヤの維持やたるみの防止など、美肌に欠かせない重要な成分であることが知られています。

 

エラスチンは弾性​繊維

エラスチンとコラーゲン

エラスチンとコラーゲンはどちらも真皮を支えるたんぱく質ですが、それぞれ違う役割を果たしていることが知られています。

コラーゲンは、エラスチンと比べ硬く、引っ張りに対して強い「膠原(こうげん)繊維」と呼ばれるもので、水分保持を担うほか、皮膚の強度​に貢献しています。

一方でエラスチンは、伸縮性と弾力性のある「弾性繊維」と呼ばれるもので、真皮のコラーゲンを束ねるように繋ぎ合わせています(3)

真皮では、コラーゲンがネットワークを作って鉄筋のような役割を果たしており、これによって肌の強度が保たれています。

そしてエラスチンがこのコラーゲンを繋ぎ合わせることで、肌全体に弾力を与えていることが知られています(2)
エラスチンは再生しにくく維持が重要!

わずかな数で肌の弾力を支えているエラスチンは、非常に特殊なたんぱく質であることも知られています。

肌を作るエラスチンは、そのほとんどが胎児から新生児への成長の間に体内で合成され、それ以降は生成量が減少していき、成人ではその生成量が非常に限られています(2)

エラスチンはターンオーバーが非常にゆっくりと進む特殊なたんぱく質で、新たに生成されることが非常に少ないため、外的要因で損失してしまうと非常に再生しにくい重要なものだとされています(4)

  
   

エラスチンを摂る方法

エラスチンを含む食べ物といえば、手羽先、軟骨と挙げられています。しかし、食品に含まれるエラスチンの分子量が大きいなので、体内での吸収が難しいです。

そのため、食品から直接摂取するより、サプリメントからの摂取の方が効率的に方法です。

また、エラスチンは体内で生成できるため、体内でのエラスチン生成を補助してくれたり、分解されないようにしてくれる食べ物をしっかり摂取することがおすすめです。

ビタミンCにはエラスチンの生成を促進させ、分解を防ぐ働きがあるとされています(5)。その他アミノ酸や銅などがエラスチンの保持をサポートしてくれます。

このように、エラスチン生成をサポートする効果のある食べ物を積極的に取り入れましょう。

参考資料:
  1. 近畿大学|お肌のハリに欠かせない「エラスチン」。その機能にせまる。
  2. MicroRNA-181b Controls Atherosclerosis and Aneurysms Through Regulation of TIMP-3 and Elastin
  3. 九州工業大学|エラスチンの研究
  4. 靭帯修復過程におけるエラスチンの機能に関する研究
  5. コラーゲン生合成におけるビタミンCの役割
  6. 消費者庁|販売しようとする機能性表示食品の科学的根拠などに関する基本情報
  7. 厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド 2023 
  8. 厚生労働省|エアロビクス / 有酸素性運動 e-ヘルスネット
  9. Molecular Mechanisms of Stress-Responsive Changes in Collagen and Elastin Networks in Skin
  10. Clinical Relevance of Elastin in the Structure and Function of Skin | Aesthetic Surgery Journal Open Forum | Oxford Academic
  11. Oral consumption of Bonito fish-derived elastin peptide (VGPG Elastin®) improves biophysical properties in aging skin: A randomized, double-blinded, placebo-controlled study
  12. ヒトにおけるブタ由来エラスチンペプチド摂取による皮膚弾力性向上作用
  13. Elastin Structure, Synthesis, Regulatory Mechanism and Relationship With Cardiovascular Diseases
  14. Introduction to skin aging - ScienceDirect
  15. 酸化ストレスと皮膚─光老化から全身性強皮症まで
  16. Elastin structure and its involvement in skin photoageing - Weihermann - 2017 - International Journal of Cosmetic Science - Wiley Online Library
  17. Elastin hydrolysate derived from fish enhances proliferation of human skin fibroblasts and elastin synthesis in human skin fibroblasts and improves the skin conditions