成分ガイド

コラーゲンペプチドの働きとおすすめの摂取方法は?コラーゲンとの違い?

監修者 堀川 衣梨 管理栄養士 公開日:2024-11-05 最終更新日:2026-01-23

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コラーゲンペプチドの働きとおすすめの摂取方法は?コラーゲンとの違い?

監修者 堀川 衣梨 管理栄養士 公開日:2024-11-05 最終更新日:2026-01-23

肌のハリ不足、しわやたるみなど、内側からの衰え、膝や関節の違和感に悩んでいませんか?

コラーゲンは、体内の約30%を占める主要なたんぱく質です。骨や皮膚、靭帯などあらゆる組織に存在し、組織どうしを結びつけて皮膚のハリや関節のスムーズな動きを保つ役割を果たしています。

コラーゲンペプチドは、私たちの食生活になじみが深く、食品や健康食品に多く利用されている成分です。しかし一方で、「摂っても意味がない」という声を聞くこともあります。

本記事では、近年の研究成果に基づいた、コラーゲンペプチドの効率的な摂取方法やコラーゲンとの違い、副作用について解説します。

コラーゲンとは

コラーゲン

コラーゲンは、皮膚や血管、腱、歯などに存在する線維状のタンパク質です(1)

体を構成する全タンパク質の約3割を占めているコラーゲンは、エラスチンとともに肌の基本構造を支える網目状の線維組織です。

この線維の中にはヒアルロン酸が入っており、弾力のあるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の複合によって肌のハリが維持されています

しかし、加齢によってコラーゲンの量は減少し、20代をピークにして70代にはおよそ半分の量にまで減ってしまいます (2)

また、老化にともない、体内のコラーゲン量が減少するだけでなく、「質」も低下します。これによりふっくらとしたハリや骨や関節、血管に影響を及ぼすことがわかってきているのです。

 

コラーゲンペプチドは低分子コラーゲン?

コラーゲンペプチドと低分子コラーゲンは、どちらもコラーゲンを吸収しやすいように細かく分解したものです。つまり、同じものです。

より吸収効率が高いことをアピールするために、「低分子コラーゲン」という言葉が使われることがあります。

本当に注目すべきは、言葉の呼び方ではなく、平均分子量の数値です。分子量が小さいほど、体内での吸収効率が高いとされています

コラーゲンサプリメントを選ぶ際は、コラーゲンペプチドの分子量を確認することが大切です。

 

コラーゲンペプチドとは|コラーゲンとの違いも紹介

コラーゲンペプチドは、コラーゲンを低分子化して吸収率を高めたものです (2)

コラーゲンは加熱・精製することで「ゼラチン」となり、酵素を使って分解すると「コラーゲンペプチド」となります。

コラーゲンペプチドは、コラーゲンよりも分子量が小さく、水に溶けやすいため、体への吸収性が高まっているのが特徴です。

 

【コラーゲン・ゼラチン・コラーゲンペプチドの比較】

 

コラーゲン

ゼラチン

コラーゲンペプチド

分子量

30万

数万~数十万

数千以下

特徴

・3重らせん構造

・水に溶けない

・3重らせん構造を1本ずつほどいたもの

・温水に溶けやすい

・ゼラチンの構造を短く切ったもの

・水に溶けやすい

消化吸収性

低い

中程度

高い


参考:コラーゲンペプチド・ファクトブック


 

コラーゲンペプチドの分子量

コラーゲンペプチドの分子量
 

分子量とは、その成分の「分子の大きさ」や「重さ」を表すものです。

分子量の単位には「Da(ダルトン)」が使われており、1Daは水素原子1個の重さに相当します。分子量が大きいほど、その物質は体の中で分解・吸収されにくくなります。一般的には、分子量が5,500Da以下のコラーゲンペプチドが「低分子コラーゲン」と呼ばれています。


低分子コラーゲン吸収率


吸収率を重視する場合は、同じ低分子コラーゲンペプチドが配合されている製品でも、分子量が3,000Daより1,000Daの方がより吸収されやすいという点に注目すると良いでしょう。
 

   

美容の鍵:コラーゲンペプチドのPOとOG

美容の鍵

コラーゲンペプチドは、体内で分解されると以下のような成分に分かれます。

  • PO(Pro-Hyp, プロリル-ヒドロキシプロリン)

  • OG(Hyp-Gly , ヒドロキシプロリル-グリシン)

コラーゲンペプチドを摂取後約2時間で、血液中のPOやOGペプチドの血中濃度がピークに達し、その後は徐々に減少していきます(2)

さらに、これらのペプチドが体内で吸収され、体内で合成され、肌を支える重要なコラーゲンとなります

そのため、美容系サプリメントや化粧品の原材料としての美容効果も期待期待されています。   

 

コラーゲンペプチドに期待される働き

コラーゲンペプチドに期待される主な働きを3つ紹介します。

  • 肌のターンオーバーのサポート

  • 皮膚の角層水分量の保持

  • 健やかな関節・骨の維持への寄与

 

1. 肌のターンオーバーのサポート

皮膚

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸など肌に含まれる成分が年齢とともに減少すると、皮膚の弾力や保水力が低下して、乾燥によるシワやハリ不足が気になることがあります。

また、皮膚のターンオーバーが加齢によって遅くなると角層が厚くなり、透明感の減少にもつながりやすいのです。

しかし、近年の研究では、コラーゲンペプチドを摂取することで、体内のコラーゲン等を作る「線維芽(せんいが)細胞」を活性化させるシグナルを送る可能性が示されています。

その働きによって、毎日3gの魚鱗由来のコラーゲンペプチドを12週間飲み続けて、皮膚のシワや水分量、弾力性への変化が見られたという報告があります(3)

 

​​2. 皮膚の角層水分量の保持

コラーゲンペプチドを摂取すると、体内で吸収され、血液中のPO(Pro-Hyp)やOG(Hyp-Gly)の濃度が増加し、体内でコラーゲンに合成され、肌や関節を支える重要な役割を果たします。

コラーゲンペプチドの経口摂取によって皮膚の中の「線維芽(せんいが)細胞」に働きかけて、ヒアルロン酸の産生をサポートすることがわかってきています(4)

30歳以上を対象とした研究では、魚由来のコラーゲンの5gおよび10gの摂取によって皮膚の中の水分量の増加が報告されています(4)

 

3. 関節や軟骨の健康維持

コラーゲンは関節のクッションとなり、スムーズな働きを助けたり、骨密度を維持したりする働きが期待されています。

近年の研究では、コラーゲンペプチドが破骨細胞と骨芽細胞にシグナル(信号)を送り、変形の予防や関節への衝撃を和らげるヒアルロン酸の合成にも関与していることがわかってきました(2)

また、海外の研究では、1日10gのコラーゲンペプチドを24週間摂取することで、体のスムーズな動きや違和感の軽減に役立つ可能性も報告されています(5)

 

コラーゲンペプチドの経口摂取は意味がないって本当?

コラーゲンペプチドの経口摂取は、全く意味がないとは言い切れない可能性があります。

以前の研究では、コラーゲンを含むタンパク質が体内でアミノ酸に分解されて吸収されると考えられていました。

これは、コラーゲンが他のタンパク質と同じように分解され、積極的に摂っても意味がないと思われてきたのです。

しかし、近年の研究ではコラーゲンが「ジペプチド(アミノ酸が2個つながったもの)」や「トリペプチド(3個つながったもの)」の状態で体に吸収されることがわかりました

そして、このコラーゲンペプチドが細胞へシグナル(命令)を送り、細胞の働きを活性化させることで、新しいコラーゲン生成のサポートが期待されています。

 

 

コラーゲンペプチドを効率よく取り入れるには?

コラーゲンペプチドを効率よく取り入れるには、以下の2点を押さえておきましょう。

  • コラーゲンペプチドはビタミンCや鉄と一緒に摂るのがおすすめ
  • サプリメントを補助的に活用する方が効率的である
  • 1日あたり5,000mg(5g)以上の摂取が推奨

ビタミンCはコラーゲン合成に欠かせない栄養素です。また、鉄は体内のコラーゲン生成をサポートする栄養素として知られています。

食品における主なコラーゲンの摂取源は、牛すじや豚レバー、鶏手羽元、鮭(皮を含む)、うなぎのかば焼きなどがありますが、コラーゲンペプチドに関してはわずかしか含まれていません。

普段の食事でとりにくいコラーゲンペプチドは、サプリメントを補助的に活用するほうがより効率的といえるでしょう。


 

【管理栄養士が教える】コラーゲンペプチドの失敗しない選び方

コラーゲンペプチド入りの食品が近年、多く販売されている中で、チェックするポイントは「配合量」「原材料」「信頼できるメーカーか」の3つです。

コラーゲンペプチドの配合量は1日5g程度の摂取になるものを目安に選び、原材料名に「コラーゲンペプチド」の記載があるかも確認しましょう。

コラーゲンペプチドの種類をライフスタイルに合わせて選ぶことも、失敗や挫折を防ぐポイントです。

 

【コラーゲンペプチドの種類と特徴】

種類

粉状

ゼリー

ドリンク

粒状

特徴

  • 個包装だと携帯しやすい
  • 忙しくても手軽に取り入れやすい
  • ヨーグルトに混ぜてもおいしい
  • おやつ感覚でおいしく食べられる
  • サプリメント初心者の方も続けやすい
  • そのまま摂取できる手軽さが特徴
  • 味の種類が豊富
  • 価格が良心的
  • 好きなタイミングで摂取できて続けやすい
 

粉状のコラーゲンペプチドは、個包装の場合、持ち運びに便利です。コーヒーやヨーグルトなどの食品にも溶けやすく、一緒に混ぜて食べられます。

ゼリータイプは味がついているものも多く、おやつ感覚でおいしく食べられるのが長所です。コラーゲンペプチドの摂取を初めて間もない方にもおすすめです。

ドリンクタイプは味の種類が多く、そのまま飲みやすいのが特徴です。一度に飲むのが難しい場合は、保存しやすい小瓶タイプを選んでみましょう。

粒状タイプは、お好きなタイミングで取り入れられ、価格もドリンクやゼリーに比べて良心的なのが特徴です。


 

コラーゲンペプチドを摂取するときの注意点・副作用

アレルギー体質の方は、コラーゲン飲料やサプリメントの摂取により、食物アレルギーを引き起こす可能性が考えられます。

特に、コラーゲンを濃縮した食品、鶏や卵アレルギーの場合、鶏の軟骨由来からのコラーゲン摂取は避けた方が良いでしょう(6)

妊娠・授乳中の方は一度医師に相談してから、摂取するようにしてください。

 



 

コラーゲンペプチドのよくある質問

ここからは、コラーゲンペプチドの摂取タイミングや、飲み続けることへの効果などについて回答します。

 

Q. コラーゲンペプチドは毎日摂るべきですか?

A.コラーゲンペプチドは毎日、適量を摂るのがおすすめです。コラーゲンやゼラチンは摂取後 24 時間以内に尿として排出され、長時間の蓄積が難しいため、継続的な摂取が必要と考えられます(7)

 

Q. 1日に何g摂取すべきか?

A.1日の推奨量は5〜10g程度です。食事とのバランスが重要で、一度にたくさん摂るよりも、数回に分けてこまめに飲むのが良いでしょう (2)

 

Q. ビタミンCと一緒に摂るべきか?

A.ビタミンCはコラーゲン合成に必要なため、サプリメントと一緒に摂ると効率的です。

 

【ビタミンCを多く含む食品】

  • キウイフルーツ

  • いちご

  • オレンジ

  • 赤ピーマン

  • ブロッコリー

  • 芽キャベツ

  • じゃがいもなど(8)

 

Q. 魚由来と豚由来の違いとは?

A.コラーゲンペプチドの原料は大きく分けると魚由来と動物由来があります。動物性コラーゲンは、牛や豚、鶏の皮から抽出されたものを指し、魚由来コラーゲンは、魚皮由来と鱗(うろこ)由来のものがあります。

魚由来と動物性由来のコラーゲンでは、魚由来のコラーゲンのほうが摂取後24時間までの血中濃度が高いことが知られています (2)

 

Q. 夜寝るタイミングがいいのか?

A.特に決まりはありません。ただし、就寝中は成長ホルモンがコラーゲンの働きをサポートするといわれているため、寝る前の摂取もおすすめです。

 

Q. コラーゲンペプチドの摂取を続けるとどうなりますか?

A.正常なターンオーバーのサポートや角層水分量の保持、体のスムーズな動きや土台を支えることへの働きが注目されています。

また、コラーゲンペプチドの継続的な摂取によって、日常生活における気分を改善し、スッキリとした目覚めをサポートする可能性も報告されています(9)

 

Q. コラーゲンの腎臓への負担は?

A.健康な方の高タンパク質摂取が腎機能を低下させるという科学的根拠は、今のところ報告されていません。  

しかし、一部の研究では、65歳以上の男性への2.0g/kg/日以上のタンパク質摂取によって高窒素血症の発症が報告されているため、年齢に関わらず2.0g/kg体重/日未満の摂取量が適切であると考えられています(10)
 


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