妊娠中に必要な栄養素に、葉酸や鉄、カルシウムなどが挙げられますが、妊娠期の健康や胎児の脳の発達において、DHAの摂取が重要視されています。
特に妊娠初期は胎児の神経細胞が形成され、DHAがその材料となります。不足すると、子どもの発育や行動に影響を与えると言われるDHA。
妊娠期の食事にどのように取り入れていったらよいのでしょうか?
DHAとは?
DHAはオメガ3脂肪酸の一つで、食事からの摂取が欠かせない必須脂肪酸です。青魚や赤身の魚に多く含まれ、不足すると発達障害や早期早産のリスクに関わると言われています。
また、胎児の成長においては、神経の新生やシナプス(神経細胞の接合部)の形成、細胞の分化などにも大きく影響する、脳機能維持に重要な栄養素です。(1)(2)
参考:オメガ3の13つの効果・働きと手軽に摂取する方法|認知機能・心血管系の健康を支える
妊娠中にDHAは必要?DHAは妊婦と胎児の健康をサポートする
妊娠中にDHA摂取は必要です。
DHAの効果は胎児の脳や神経細胞の発達に関わり、発達障害の予防につながる可能性があるためです。
DHAは胎児の脳発育をサポートする
DHAは脳の多価不飽和脂肪酸の約6割を占め、脳の発育をサポートします。
脳内の神経細胞や組織は胎児期に作られ、(3)新生児期には脳の形が大人とほぼ変わらないと言われています。
また、脳のしわは発生の過程で作られるもので、胎児期から新生児、乳児期の間にニューロンの発生や神経細胞の形成、シナプスが作られることで発達が進んでいきます。(4)
参考:DHAを摂取するメリット・おすすめの摂取方法と副作用を解説【医師監修】/div>
子どもの神経発達に関わる
妊娠期の魚摂取によって、子どもの神経発達に影響を与えると考えられています。
ある研究では、妊娠期の魚の摂取が6か月及び1歳児になるにつれて、神経発達領域の遅れを抑える方向に関わっているという報告があります。(5)
高血糖の環境から胎児の心臓を守る
妊娠糖尿病の場合、母体の血糖値が上昇すると、胎盤を通じて胎児にも血糖値の高い血液が供給されます。
子宮内高血糖の状態では、巨大児や低酸素症、多血症、呼吸障害、先天奇形、心肥大などの合併症の可能性が報告されており、流産や早産のリスクも高まります。
ラットの実験においては、妊娠期にDHAを摂取することで、子どもの心肥大やシグナルの伝達異常が改善されたという結果が出ています。
胎児の心臓を守るためには、食事またはサプリメントからDHAを摂取することは、有効な手段と言えるでしょう。(6)
産後うつの減少
妊娠期の健康とともに、産後のうつも大きな問題となっています。
およそ10%の罹患率があり、気分の落ち込みや楽しみの喪失、責任感、自己評価の低下などが症状として現れます。(7)
世界22ヵ国を対象とした研究では、産後のうつと魚食との間に負の相関が認められました。
イギリスの研究では、妊娠32週においてオメガ3脂肪酸の摂取が少ないほど、うつの症状を呈するリスクが高いという結果が出ており、日本の調査では妊娠中期と後期、および産後の魚食により、程度はあれど産後うつのリスクが低下したという結果が出ています。(8)
早産のリスク軽減
食事やサプリメントのDHA摂取によって、早産や早期早産の有意な減少が期待されています。
具体的には、DHAとEPAを1日あたり600〜1000mg摂取する必要があり、妊娠後期(20週以内)からの摂取開始と、妊娠37週までの継続がよいとされています。(2)
妊娠中にDHAを取らないとどうなる?
妊娠中のDHA不足によって、子どもの発達障害、妊娠糖尿病における流産や早産、産後うつなどのリスクが指摘されています。
日常的に魚を食べる方は心配ありませんが、妊娠中のDHAサプリメントの摂取によって子どもの行動と脳機能に長期的な違いが現れるとの報告があったので紹介します。
アメリカの研究で、DHAサプリメントを摂取している妊婦群において、子どもの行動抑制機能が改善されたという結果があります。
行動抑制機能とは前頭葉のはたらきの一つで、一連の作業を効率よく行う能力に関わります。(9)
食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントなどの使用も方法の一つと言えるでしょう。
妊婦の1日の摂取量は?
厚生労働省によると、妊婦および授乳婦のDHAを含むオメガ3脂肪酸の摂取目安量は1700mg/日と言われています。(日本人の食事摂取基準2025年版より(10))
具体的な量ではサンマ1尾、小型のイワシで約2尾でDHAがおおよそ1000mg含まれます。
缶詰の場合は、サバの水煮缶を半分量(約100g)、いわしの蒲焼きなら1缶分でDHA約1000mgが補えるので、これらの食品を組み合わせて1日の目安量を確保してみましょう。
国際脂肪酸・脂質研究学会の欧州委員会では、最低でも200㎎/日のDHA摂取を推奨しています。(8)
安全性を優先した、効率的なDHAの摂取方法は?
妊娠期の安全性を考慮したDHAの摂取には、食事とサプリメントの2つの方法があります。それぞれどんなメリットや注意点があるのか紹介します。
食事からの摂取
DHAはサバやサンマ、ブリ、イワシ、ニシン、サワラなどの青魚、赤身の魚に多く含まれています。
効率的な摂取のためには刺身がよいとされていますが、妊娠中はメチル水銀の観点から、魚の生食は避けたほうがよさそうです。
また、リステリア菌や腸炎ビブリオ、アニサキスなどの菌を含む場合があり、これらは加熱によって死滅します。
そのため、食事で摂る場合は焼魚や煮魚、ムニエルなどがおすすめです。
メチル水銀に関しては大型の魚に多く含まれます。マグロやマカジキなどは1週間に1食程度、40~80gの量に抑えましょう。(11)
また、同じ産地、種類の魚に偏らない食べ方も重要です。
キハダやビンナガ、メジマグロ、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオなどの水銀量については、特に注意しなくても問題ないと言われています。(12)
サプリメントからの摂取
つわりなどで料理のにおいが気になるときは、サプリメントの摂取も有効です。
精製されたフィッシュオイルを含むDHAサプリメントは、水銀や金属の含有量を気にせず摂取できます。
しかし、普段から薬を飲み慣れていない方にとっては、ややむずかしさを感じる場合があるかもしれません。
ソフトカプセルではあるものの、匂いに敏感な方は魚の匂いを感じることがあり、人によってアレルギー症状が出る場合もあるため、はじめは少量の摂取をおすすめします。
また、魚の匂いが苦手の方も、海藻由来のDHAオイルの摂取がおすすめです。
特に、アメリカ、EU、イギリスの信頼できる生産者が栽培した微細藻類から純粋なDHAを精製し、26件の特許を取得したドイツ産の高品質原料「Alga3™」を採用したDHAサプリメントです。
微細藻類由来DHAだから、重金属のリスクが比較的少ないので、妊婦様や魚が苦手な方も安心です。
妊婦でも安心して食べられる栄養豊富なDHAレシピ
妊娠期でも食べられる、DHAが豊富な魚レシピを2つ紹介します。
さばみその混ぜごはん
DHAが豊富なさばを使って、5分もあれば完成するお手軽レシピです。
台所に立つのが辛いときや、DHA不足が心配なときの妊娠期の食事に役立ちます。
材料(1人分)
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パックごはん:150g×1パック
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白いりごま:小さじ1
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塩:少々
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万能ねぎ(小口切り):適量
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刻みのり:お好みで
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(A)さばみそ煮缶(個計量75g 缶詰の汁小さじ2)
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(A)しょうが(千切り):5g
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酒:小さじ2
作り方
準備:パックごはんを電子レンジで温めておく。
鮭のムニエル
フライパン1つで作れるおかずレシピです。DHAを豊富に含む、鮭の切り身を使って簡単に作れます。バターの風味と醤油の香ばしさが食欲をそそり、妊娠中の魚料理のレパートリーに一つにおすすめです。
材料(2人分)
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鮭の切り身:2切れ
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ぶなしめじ:1パック(130g)
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塩こしょう:少々
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片栗粉:適量
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油:適量
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バター:25g
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しょうゆ:大さじ1/2
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冷凍ブロッコリー:80g
作り方
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ぶなしめじは石づきを落とし、小房に分ける。
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鮭の切り身は表面の水分をキッチンペーパーでふきとり、塩こしょうで下味をつけ、片栗粉を軽くまぶしておく。
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フライパンに油を入れ、皮目を下にしてパリッとするまで中火で焼く。
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焼き色がついたら裏返し、ぶなしめじを加えたらフタをして3分ほど蒸し焼きにする。
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ぶなしめじと鮭に火が通ったら、バターと醤油を加えてとろみがつくまで炒める。
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600Wの電子レンジで1分半加熱した冷凍ブロッコリーを、皿に盛り付けて完成。
どちらも妊娠中のDHA補給にぴったりなので、参考にしてみてください。
妊娠中のDHAサプリメントはいつから飲むといい?
妊娠中は初期からのDHA摂取がおすすめです。
しかし、つわりなどで体調がすぐれない場合は無理せず、飲めるタイミングで飲みましょう。
また、妊娠直前の摂取は分娩後の出血量が増えることもあるので、妊娠37週以降は摂取を一度控えるほうが安心です。(13)
妊娠中でも安心して選べるDHAサプリは?
1.DHA&EPA+ビタミンD(魚由来)
ダイケンバイオメディカルのDHA&EPA+ビタミンDは、妊娠期にDHAサプリを選ぶ際に重視されるポイントをすべて満たしています。

*ご注意:妊娠中のサプリ摂取は、念のため医師に相談のうえでご利用ください。
- 1日分のDHA含有量:1日4粒あたり、DHA380mgとEPA570mgを配合。赤ちゃんの脳・目の発育に必要な量をしっかり補えます。
- DHA・EPA中心の高純度と高濃度設計:DHA・EPA含有率88.7%以上の精製魚油を使用。純粋なDHAとEPAを補給。
- 酸化対策・吸収効率:rTG形態の精製魚油を採用し、ビタミンE配合で酸化に強く、効率よく体内に取り込めます。
- 安全性の保証:水銀・重金属検査済み、GMP認証工場で製造。妊娠中も安心して摂取できます。
2.DHA海藻オイル(100%海藻由来)
- 業界最高水準の80%高濃度海藻由来DHA
- 2粒あたりでDHAを合計500mg配合
- 26件の特許を取得したドイツ産の高品質原料「Alga3™」(海藻由来DHAオイル)を採用
- 100%藻類由来。重金属のリスクがなく、妊婦様や魚が苦手な方も安心
- rTG形態を採用することで、高濃度かつ体内で効率よく利用される高い吸収率を実現
- 植物由来カプセルを採用。植物由来素材を毎日の食事に取り入れたい方に向けた設計
DHA&EPAサプリ(魚由来)と海藻由来DHAの違いは?
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商品 |
DHA&EPA+ビタミンD【98.3%高濃度】 |
DHA海藻オイル【80%高濃度】 |
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主な配合成分 |
DHA、EPA、ビタミンD |
DHA |
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製品の特徴 |
98.3高濃度オメガ3精製魚油を採用。現代の日本人に不足しがちなビタミンDを配合。 |
100%植物由来×80%高濃度DHAオイル。余計なものを摂らず、純粋にDHAだけを効率よく補給したいママへ。 |
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配合量 |
DHA:380mg EPA:570mg ビタミンD:100IU *4粒あたり |
DHA:500mg *2粒あたり |
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重金属リスク |
厳格な精製・検査により除去済み |
原料が藻類のため蓄積リスクなし |
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ニオイ・飲みやすさ |
独自の脱臭技術を採用。魚油特有の戻り臭を最小限に抑えた設計。 |
完全無魚臭。つわり時期など、魚のニオイに非常に敏感な時期でも安心。 |
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環境への配慮 |
永続可能な漁業(サステナブル)による原料を使用。 |
環境負荷の低いエコロジカルな選択。 |
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通常価格(税込) |
5,880円(約30日分) |
3,880円(約30日分) |
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1日あたりのコスト |
約196円 |
約129円 |
まとめ
DHAは妊娠中の健康や胎児の成長をサポートする重要な栄養素です。
サプリメントの使用も効率的ではありますが、一度かかりつけの医師に相談してから、飲み始めましょう。
また、出産直前には出血量増加のリスクを考慮し、摂取を控えることも大切です。1日の目安量を守って安全に摂取してみてください。
ママ向けのDHAに関するよくある質問
Q1. 魚由来と藻類由来のDHA、どちらがママに良い?
魚と海藻由来のDHA、いずれもママのお体に良い成分ですが、水銀のリスクや魚特有の匂いが気になるママには、より純粋で安心な「藻類(海藻)由来」が特におすすめです。|
DHA由来 |
魚油 |
藻類由来オイル |
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由来 |
イワシやマグロなどの青魚 |
水槽で培養された微細藻類 |
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重金属リスク |
精製過程での除去が不可欠(検査済み製品を選ぶべき) |
海洋汚染の影響を受けないため、蓄積リスクが極めて低い |
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ニオイ |
魚特有のニオイがありますが、脱臭技術により軽減可能 |
無臭に近い。魚のニオイが苦手な方でも安心 |
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環境負荷 |
海洋資源の状況に左右される。そのため、永続可能な漁業による原料を使用する製品を選ぶべき。 |
水槽培養のため持続可能 |
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主なメリット |
EPAも同時に摂取でき、研究データが豊富 |
植物由来DHA源。つわり時期の飲みやすさが抜群 |
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こんな方に |
コストパフォーマンスを重視したい方 |
DHA度にこだわりたい、ニオイに敏感な方 植物由来の製品を摂りたい方 |